Loading

生前に相続放棄

LINEで送る
Pocket

「相続人不存在」相続人がいない時でも遺贈など財産を自分自身の意思で引き継ぐことは出来ますし、相続も事前の備えが重要で、遺言書は、元気な時に準備しておくと良いというお話しでしたね。

相続は、基本的に2回あります。

夫が亡くなった時、妻と子供達への相続、そして妻が亡くなった時、子供達への相続という2回の流れです。

この1回目の相続の時に注意しなければいけない事があります。

よくありがちなケースで、相続財産が、今住んでいる家と少しの預貯金しか無かったパターンです。

この時、父親が「うちには貯金も殆ど無いので、全部お母さんに相続するよ。いいね。子供達は事前に相続を放棄しておくれ。」と生前に相続を放棄させる事があります。

これ、父親に言われたら、特に厳格な父親の場合、子供達は、すんなり承諾してしまいそうですが、実は、「生前になされた相続放棄」は、法律上無効とされているのです。

もし、子供達が、この事を知り、法定通りの相続が成されると、母親は、今までの住居を失ってしまう事もあります。

もし、これをしたいのなら、生前に住居を妻へ贈与し、遺言書で「全ての財産を妻に相続させる」と記載すれば良かったのです。

妻を思うあまり、事前に相続を放棄させては駄目ですよという事ですね。

家族の財産を承継していくには、事前準備と正しい法律知識が必要ですね。

関連記事

  1. 告訴不可分の原則
  2. 台風の損害賠償請求
  3. 社会的妥当性の範囲
  4. 公正証書無効事由
  5. 慰謝料を請求する時の証拠
  6. 退職願の撤回
  7. 交通事故治療中の他の治療
  8. 扶養する義務
PAGE TOP