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自力救済禁止の原則

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「家賃滞納のトラブル」についてご紹介します。

コロナ禍で、収入が激減することもあり、家賃を滞納してしまうケースが増えている様です。本当に今は非常事態であり、大家も柔軟な対応をすることが求められていますが、大家側も大変なのでそうは言っていられないですよね。

ただ、滞納する側は、つい電話に出にくかったり、大家や不動産屋との連絡を絶ってしまうケースがあります。

家賃を支払う気持ちは勿論あるのですが、分割の要望も通らず、全く話も聞いてもらえないという現実を目の当たりにすると、感情のズレが生じてしまい、最終的に連絡を絶つという選択をしてしまうこともあるようです。

しかし、連絡を絶たれるケースでは、電気ガス水道などライフラインも止まっているケースが多く、故独死を心配し、無断で鍵を開け部屋に侵入するということが起きてしまいます。

基本的に大家には不動産を管理する義務がありますので、賃借人の安否を確認する必要があるなど、特別な事情が有る場合には、警察や消防立ち合いの下、侵入することが許されているケースが御座います。

したがって安否を疑われるほど音信を絶つのは問題です。
それ以外で、例えば大家がカギを勝手に変えてしまったり勝手に部屋に入ってくるようなケースは、違法であり、場合によっては、不動産侵奪罪などに問われる可能性もあり10年以下の懲役に処せられることも御座います。

この不動産侵奪罪は、未遂でも罰せられますし、罰金刑が無いので、窃盗罪よりも重いですね。

刑法第235条 不動産侵奪罪
刑法第130条 住居侵入罪

侵入してくる場合は、大抵大家は、このアパートは私の所有物だ等と強弁するのですが、所有権が誰にあるのかは問題ではなく、誰が占有していたのかがポイントになります。(占有が保護法益となります)

そのため、占有回収の訴えなどを起こす必要があるのです。

大家も今は大変な状況だと思いますので、その立場を利用して強気に出てくることがあると思いますが、裁判を行わずに勝手に鍵を交換したり、部屋に入って財産を差し押さえたりすることは違法になります。

これを「自力救済禁止の原則」と言いまして、自力で権利を奪い取ることは禁止されていますので、もし、相手がその立場を利用して強硬な態度を取ろうとしてきた場合は、この原則に抵触していないか、確認してみると良いと思います。

具体的には、民法に条文はないのですが、刑法第242条にて、自力で権利を奪い取ることの禁止を規定しています。

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