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誠実交渉義務違反

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阪神大震災の際の大阪高裁の判例です。

大震災で家屋が倒壊すると、元々の境界線が曖昧になる事が御座います。

XとYの旧建物は、いずれも土地の境界線から建物の外壁まで40センチくらいの距離が有りました。

そこで建て直す際も、同様に40センチの間隔をおいて建設するよう、XがYに要請しました。

ところが、Yは、この要請を無視し、境界から15センチの距離に新築したのです。話し合いなどには一切応じず、建設を強行しました。

これに怒ったXは、200万円の慰謝料を請求する民事訴訟を起こしました。

近隣問題では、有り勝ちなトラブルですね。

元々親密な関係でなかった場合、コミュニケーションがうまく取れず、紛争に発展する事が御座います。

この場合、精神的苦痛の代償としての慰謝料は認められたのでしょうか。

判決は、認容判決で慰謝料の支払いを認めました。

金額としては、50万円の認定だったのですが、裁判所が判断の根拠として、もち出したのは「誠実交渉義務違反」というものでした。

ものすごくシンプルですね。

提示に対し、真摯に耳を傾け、対話に応じなかった事が、違反だと言っているのです。

道義的にはそうだが、法律違反ではない、等といった判断をよく耳にしますが、裁判所で「誠実交渉義務違反」という考え方を用い認容判決が出たのは大きいですし、近隣トラブルでの慰謝料の考え方の参考になりますね。

近隣の問題は、互譲の精神に基づき誠実かつ柔軟に協議に応じる義務があるということです。

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