Loading

法人名誉毀損

LINEで送る
Pocket

「名誉毀損」シリーズで「法人の心の傷」についてです。

事例:XとYは、共にインテリアガラスの製造販売を業とする会社です。
XがYに誹謗中傷されたとして、慰謝料を請求した事件です。

YはXの代理店になっている会社に対し「Xは粗悪且つ危険な機械を詐欺的な営業手法で販売している。」「多数の業者に損害を生じさせ、業界全体のイメージダウンにもなり、うちも被害を受けている。」等と吹聴して回ったらしいのですが、一つ一つ個々具体的な誹謗中傷の言動も問題ですが、全く事実無根の虚妄の通告であった事が判明したのです。

これに対しXは「取引社会で自由競争として許容される範囲を逸脱した違法な行為であり、これによって信用・名誉を毀損され業務を妨害された。」として1000万円の慰謝料を請求しました。

Xは,精神的苦痛を被ったと言っているのですが、「法人の精神的苦痛」って何?という話になりますので、請求の趣旨の最後に「業務を妨害された」という文言を入れています。

でも、実際は、売上は落ちていなかった様なのです。
さて、裁判所はどう判断したのでしょうか。

裁判所の判断
「Xは、損害について、具体的な主張、立証をしていないが、認定したYの行為の態様本件に現れた一切の事情を総合すれば、Xに損害がないと言うことは出来ず・・・」
ここからがポイント、
「Xの業績が今も順調であることを考慮しても、100万円は下らないものと認めるのが相当である。」
として、100万円の慰謝料を認めました。

つまり、業務妨害になっていなくて財産的な被害が出ていなくても、認める趣旨と解すことができ、法人に「慰謝料」を認めたとも言える判例になっています。

相手が会社だから精神的苦痛は無いだろうと判断するのは、ちょっと注意が必要ですね。

関連記事

  1. 台風被害
  2. ペット信託
  3. 家族の財産管理
  4. 日影被害の受忍すべき限度(受忍限度)
  5. 公正証書無効事由
  6. 体罰やわいせつ被害
  7. 医療トラブル患者の期待権
  8. 生前に相続放棄
PAGE TOP